2007年4月25日水曜日

廃盤の革・・・

田舎の工房時代ですから、もう8年以上前の話しになります。
その頃かなり気に入って使っていた革の一つに、プイのベネシアという革がありました。
スムースで、柔らかいのですのがコシもあり縫い返しの製品の多くはこの革を使っていました。
使い込んでいった時のしっとり感と徐々に出てくるツヤも好きでした。
この革のイメージで、型を起こした製品が幾つもありました・・・。
けれどある日の事、取引先の革の輸入商社から電話があり「ベネシアは廃盤になることになりました」と伝えられました・・・



先日、ずーっと以前に個展で買った小物と同じ物を作ってもらえないかというお客様がいらっしゃいました。
聞くと、個展で購入して下さりとても手に馴染んでいた小物入れだったのだけれど、水没させてしまい革がガチガチになってしまったとのこと。
拝見させて頂きメンテナンスさせて頂いたのですがかなりキビシいものがありました。
緑のベネシアで作った小物です。
革の在庫をチェックしましたら、同じ革がまだ十分な量のストックがありましたので同じ物を作りました。



R0013683







また数年かけてお気に入りの感じに育ててもらえるよう願っております。



2 件のコメント:

  1. 私も大好きな革で、廃盤が悲しくもありました。愛着のある、手に馴染んだ同じ革、
    お客様喜ばれることでしょうね。
    クックッ、私もね、緑、大切に残してるんだっ!時々出してみては優しい肌触りを再確認。

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  2. この革が打ち切りになった時、「今は、この革はどこどこが使っているのか」を聞いたのです。「ル・ボナーさんと日下さんのところが殆どです」という返事だったのを覚えています。
    近々、端革・使いかけの革のチェックと整理をします。ベネシアも他の色も少し見つかるかな。赤も確実に結構あるはずなのです。

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